流行の花
洋服やヘアスタイル、家具、その他、何にでも流行があるように、花や植物にも流行があります。
花には、気まぐれによる流行り廃りというものもあります。
花の流行は、社会的な慣習に左右されることがあります。
大英帝国が最盛期であったビクトリア朝期は、黄色い花にとってよい時期ではありませんでした。
黄色は、臆病を象徴する色でした。
黄色のパンジー、マリゴールド、チューリップの花壇さえ例外ではありませんでした。
その当時、イギリスの公園に、黄色の花だけからなる植え込みをつくるものなど1人もいなかったのです。
黄色い花にまともに向き合ったのは、常識とはかけ離れた行動をとることで有名だったイギリスの牧師だけでした。
牧師は黄金色のスイセンを作出し、このスイセンはやがて春の使者と呼ぼれるほど、名の通った園芸植物の1つになりました。
今世紀になって、大胆でモダンであることがもてはやされるようになると、花の色は、明るく、鮮やかで、力強いことが要求された。
誰も、たとえば、寝ぼけた赤色のデージーや、まわりが紫色にぼやけた赤いバラを好みはしなかったでしょう。
今日では、未来はもはや、そんなに明るくなくユートピアでもなくなったので、深紅色のシネラリアとか、ラベンダー色のアルストロメリアや紫色のバラの花束に、感嘆のため息をつきます。
明日の流行は何でしょうか?
もっと大事なことは、いま流行している花だけを保護するとしたら、次に流行する花をどうやってつくり出すのでしょうか?