新しい収賄者
潜在的な新しい買収者がいかに多数で、言葉巧みであっても、かれらだけでは資本主義諸社会において買収が急速に普及したことを十分に説き明かすことはできません。
買収の市場の拡張は、新しい収賄者の、同じように注目すべき誕生を必要としたのです。
この誕生をもたらしたのは、ほぼ同時に生じた2つの波でした。
第一の波は、公的職務の周囲にとぐろを巻いています。
その方法にちがいはあれ、いたるところでテクノクラートは、しだいに買収者の申し出に近づきやすくなっているように思われます。
この進展は、国によって異なった形で察知されます。
政治家と公務員の実務に対する監視がさほど厳しくない国においては、この風紀の衰えは、たとえばフ
ランスのように国家の方針が公務員の態度に重要な影響を及ぼす国よりも少ないのです。
公務員がこの新しい態度にかかわるようになる理由は、多すぎるほどあります。
まず第一に、法的な規制を受けた活動が増えて、私的な意思決定が行政による協力(許可証、協定、補助金)を必要とするようになる、ということです。
ついで、この行政による協力の商品経済的な価値がしだいに重要になり、その価格決定がしだいに客観的になります。
何らかの建築許可証によって認可された建築面積は、価格をもっています。
ただし、その価格は時と場所によって異なってはいますが。